Thursday, January 21, 2010

あぶないところだった

危なかった。
もう少しでシャネルの自社ショッピングバッグをモチーフにした革バッグを買ってしまうところだった。
ずっと(一か月かそこら)欲しくて、やっと見つけた。残りはもう1つだけ。タクシー&外食絶ちを決心した。私より先に手に取っていた他人が、再び店員に返すまで、三十分以上待った。死ぬ気で働こうと思
った。

その時手に取っていた人も、すでに買って持っている人も、お世辞にもセンスがいいとか、美人だとかは言えず、複雑な気持ちだった。そうは言っても、広い世界には素敵な外見をしたこのバッグの愛用者だっているはずだ。目の前の彼女達に関しては見なかった事にしようと思った。
とにかく私は、本気で買う一歩手前にいた。
ショッピングバックに高値がつき、それがネット上で売買されている中、アホとも言えるセルフパロディに二十万、三十万の値段をつけるシャネル。

その心意気に惚れたのだ。持っているだけで風刺劇に参加できるなんて最高ではないか。
だって「世の中アホだらけ。そんな私はといえば、もちろん疑いようのないアホです」って看板を見せつけて歩いているようなものだよ。
私の性分には最高に合う。

だが・・・・・・性分に合うからといって、私自身に似合うとは限らなかった。
それもそのはず。私は荷物が半端なく多い。財布、携帯、カメラ、ポーチ、ペットボトル、電子辞書、パソコン、本が数冊、その他細々。

普段からこれだけの荷物を持ち歩いている私だ。バッグは革と布の二個持ちが基本。
このシャネルのバッグは、もう一つの持ち歩かなくてはいけない袋に、恐ろしいくらい似合わない。どちらも持つと、ただのホームレスだ。もしくは、買った物を持たされている、付き人かパシリみたいなのだ。前を歩くボスがいないから余計におかしい。

可哀そうな小学生にも見えた。ジャンケンに負けて、クラスメイトのランドセルを次の電柱までとの約束で持ったのに、皆が先に帰ってしまい「重いよ」と今にも泣きそうな子ども。それから、7月20日の計画性のない児童。
それはそれで面白いのだけれど、私にそれほどの遊び心はない。買ったらきっと、後悔していた。買わ
なくてよかった。

何せ危ないところだったのよ。

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