Thursday, January 21, 2010

ああ無情

映画は観ていないのに原作を買って「DVDがレンタルされるまで待とう」と思った大勢の中の1人に私も含まれます。

あ、『納棺夫日記』は『おくりびと』がアカデミー賞を受賞する前に買ったので、今の品切れ状態(どうせこう言っているころには入荷しているのだろうけれど)を見ていると「ざまあみろー。少し高く売ってあげましょうかー」と思う。

『ベンジャミン・バトン』は恥ずかしながらフィツジェラルドの作品だと知らなかったが、そうとわかると期待が何倍にも膨らんだ。見たかった映画の原作者が好きな作家って嬉しくないか?
だが、正直期待外れだった。

とてもあっさりと書いてあるのだ。それはそれで好みの人にはいいのかもしれないが、私の期待していたものとは違っていた。

私がフィツジェラルドに(一方的に)求めているのは、バブリーな登場人物たちと、彼らが繰り広げる馬鹿らしくも健気な金持ちライフをあんまりうらやましくなく描写してくれること。
単純な絵柄の四コマ漫画ではなく、おめめキラキラ、レースふりふりの少女漫画を期待している、と言ったらわかりやすいだろうか?

金持ちを書いた作品なら、それこそ星の数ほどある。作品に金持ちが多数出てくる作家だって世界中にごろごろいる。しかし、成金をこれほど魅力的に書ける作家は稀有だと私は思っている。
中でも『リッツ・ホテルほどもある超特大のダイヤモンド』が一番好きだ。タイトルだけで「うへへへー」ってなる。
「ビルほどもある」とか「家より大きい」ではなく、わざわざ「リッツ・ホテル」だもの。いいこと言うよなあ。
これは親に「面白いよ」と無理やり読ませ「何がいいのかよくわからなかった」と言われた作品なのだが。

忘れるところだったが『納棺夫日記』は大変読みやすかった。

しかし、やはり「無常」についても言及してあった。仏教が出てきた時点で嫌な予感はしたのだが・・・・・・。

無常・・・・・・好きになれません。うちの母親が『リッツ・ホテル――』に対してそうだったように理解できません。無常そのものではなく無常=美という考えが。
花は散るから美しい。儚いものはみな可愛い。

嫌だね。花は散るから後始末が面倒で買う気にならないし、儚いものには「もっとしっかりせんかい!」と思うもん。永遠に不滅のものがないなんて夢がないよ。

フィツジェラルド作品の成金やバブル時代の人間達こそ無常を体現しているじゃん。と思われる方もいるかも知れない。確かに一理ある。バブルはその名の通り儚い。
ギャツビ―氏の豪華なパーティーには大勢の人が集まるのに葬式にはほとんど来ない。これこそ「ああ無常」である。

虚しいよ。美しくないじゃん。自分がその立場だったら、そう考えると恐ろしい。
無常を美化するのはやめましょう!「さくらソング」もそろそろ出てくるだろうけれどやめましょう。

いつのまにか話が変な方向に行ってしまった。

1 comment: