Thursday, January 21, 2010

 ピカソ展

ゲ―ジツなんつうものとはてんで縁のなかった私だが、ピカソは有名なので観てみたかった。画集を一度見た程度の知識しかないが、青の時代以前の作品はいいなと思っていたので、今回はそれはそれは楽しみに行った。が、展示してあったのは青の時代以降。
「ああ、絵がうまい。とても若いのにすごいなあ」と思ったり、「闘牛、けっこう気持ち悪いよな」と思いたかったのに残念だ。

が、気を落とさず楽しんできた。

しかし、私は絵って何も知らんな。キュビズムなんて意味を知ったのは今日が初めてだったよ。しかし、立体を分解して再構成するって考えは気に入った。私はグロテスクな物が好きなので、人体の表面だけではなく内臓バージョンが見たかった。
だが、やっぱり福笑いに近い。世界の有名人100人の顔と体、格パーツ入り福笑いが売っていたら絶対買う。たまたまスクランブル交差点にいた人福笑いでもいいな。

でもでも、行ってよかった。¥1500は無駄じゃなかった。素人目に見ても性的ニュアンスが含まれている作品を前にフロイトがどうのこうの言っている「ザ、案の定」な人達はあまり感じのよいものではなかったが、全体的に客層も枯れていたので疲れなかった。

気に入った作品もあったし、そうでないものもあった。ここでは気に入ったものだけを挙げる。筋肉
隆々、肉弾劇画風の裸婦。磔刑、つまりはりつけにされた人の絵。これは周囲の人たちがそれぞれてんでばらばらな事をしていて、そこが私の気に入った。
トラックの玩具で遊ぶ子ども、それから、デッサンするクロード、フランソワーズ、パロマこの二作は何とも言えない。観ればわかるが、とにかく和風なのだ。よくある浮世絵調の絵とは全然別物。特にデッサンするクロードのほうは、描かれたのは1953年と1954年らしいが、本当にそれくらいの時代(もう少し前ならなお良いが)の日本の田舎の貧しい中学生男子が弟や妹をモデルに描きましたって感じなのだ。生活感にあふれ、非常に貧乏くさい。これは褒め言葉だ。
「にいちゃん、はらへった」 「東京に行けば映画スタアがごろごろいるんだろうね」「また芋か」 「おら、将来は立派な画家になって、かあちゃんやミツヨに楽させてやるんだ」「ありがとうよ。健作。おまえは絵が上手だからね。母ちゃん、もっと内職がんばって絵の具を買ってやるからな」
この世界なのである。

いいよね。ぐっとくる。行って良かった。

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