Friday, February 12, 2010

でぶ専

図々しいことを言うようだが、昨日の私は、自分をわりと痩せているほうなのかもしれない、と珍しく思ったりした。というよりも、この世の中のほとんどの人を痩せていると思った。

間違いなくルノアール展に行ったからだ。

あそこで私は、夢に出てきそうなほど多くのでぶを観てきた。それも、肉襦袢以外には一糸まとわぬ姿で。

文化庁メディア芸術祭ほどではないが、ルノアール展は盛況だった。多くの人たちが巨匠の有り難い作品に「きれいだなあ」、と感嘆の声をあげていた。裸婦の前にくると彼らは黙りこんでいた。私は彼らの気持ちが手に取るようにわかった。

きっと誰もが同じ気持ちを共有していた。しかし口にしてはいけなかった。

思い余って私は言った。「それにしてもでぶだなぁ」

私は代弁者になった。

絵をやっている友人に聞くと、痩せよりでぶのほうが描きやすいというのだ。彼女たちは派遣されてきたヌード・モデルが痩せていると「ちっ」と心の中で舌打ちをし、ふくよかだと「おっしゃあ!」と思うらしい。絵を描いたことのない私にはっきりした理由は定かではないが、曲線が多いほうが描きやすいのだとはなんとなくわかる。

しかし友人は興味深いことを言った。「でもルノアールの裸婦は特別でぶだよ」

彼女は続けた。「でぶで童顔」

ようはこういった方々ですな。

その通りだった。私の乏しい知識の中でも、ルノアールには美少女とでぶの童顔女を好んで描く傾向にある。

初期のものだとほっそりした人の作品もあった。しかし晩年は特に下半身が怪獣並みにどっしりした女性を描いたものが目立った。

貧富の差が激しい国なんかでは、今でも豊満さは豊かさの象徴であるというが、ルノアールの生きた時代のフランスはもう少し洗練されていたようにも思える。

やはり偉大なる芸術家はでぶ専だったとしか言いようがない。

でぶ専と巨乳好きはセットであると思われがちだが、ルノアールの裸婦達は揃って控えめな乳房をしていた。ということは胸ではなく肉そのものに強く惹かれていたのだろう。

世の中にはいろいろな趣味の人がいる。

ルノアールは60歳で三男が生まれたらしいが、画家には長生きで性的に元気そうな人が多いように思う(逆に音楽家は短命だ。なぜだろう?)。

よく、女性の体で魅力を感じる部分は、年齢と共に下がっていくと言われている。若い頃は胸が好きで、次第に尻、脚、そんな具合に。

晩年のルノアールが下半身でぶを好んだことは、通説に乗っ取ったごく当たり前の傾倒なのかもしれないが、それだったら細く長い脚を好むものなんじゃないか、とも考えてしまう。

私もどちらかといえば下半身でぶなので、ある意味では勇気づけられる作品展だった。




ちなみに、他の誰かに似ている絵も何点かあって、とても興味深かったので載せてみる。

広末涼子さん似の夫人はこちら。
かなり痩せている人も描いてはいるみたいだ。



そしてこっちはマドンナの愛娘、ルルドちゃんのようだ。実際絵を観たほうがずっと似ている。


4 comments:

  1. 杏里さん、またまたおっは~です。
    相変わらず、美術展観覧など、芸術活動も続けてらっしゃってますね。
    常に、そういうことにもアンテナをたてて、知識や感性を磨いてる杏里さん素敵ですよ。
    それにしても、好きこそものの上手なれといいますが、
    ルノアールは、本当におデブさんが好きだったのでしょうね。
    でも、あの時代にデブちゃんのモデルさんを探すのってのも結構大変だったのではと思いますが・・・
    それはさておき、1枚目の写真ですが、
    わが町のような田舎では見かけないカップをお持ちなのですが、
    なんというコーヒーチェーンのものでしょうか?
    日本より色んなコーヒーチェーンのあった韓国でも
    このマークは見かけなかった気がします。
    よかったら、教えてくださいませ。
    では、そろそろ仕事に行ってきま~す。

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  2. そういえば絵はでぶが多いですね
    改めて気づきました
    杏里さんは下半身が太い??
    あんなに綺麗な脚してるのに

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