Wednesday, July 20, 2011

南仏日記

iPadからの投稿なので、写真は貼れないが、ちょっとした日記を綴ろう。

南仏二日目は災難が相次いだ。

カーテンの隙間からこぼれる陽射しに目を細めるところから、私の南仏での一日は始まるはずだった。

しかし、私の眠りを妨げたものは、眩しさではなく、いつも通り目覚まし時計の音だった。

変な夢(あんまり好感を持っていないおっさんと遊園地に行かなくてはならないのだが、彼は土壇場になってキャンセルをしてきた。理由は、日暮里に行かないといけないから。)から覚醒させてくれたというだけで、目覚ましには感謝しなくてはいけないのだが。本当のところ。

海に行く予定を変更して、ショッピングとグルメの一日にしよう、とカンヌとムージャンに行くことにした。

駅に着く頃には、雨の粒が頭皮を濡らしはじめ、私のテンションはぐっと下がった。

電車に乗って、アンティーブを過ぎたあたりから、恐ろしいほどの雨が激しく窓を叩きつけた。

一年のうち三百日以上快晴というコートダジュール。傘なんて用意してきていない。

仕方がないから、カンヌ駅前でアフリカの民族衣装を着たおっちゃんから傘を買うはめになった。

はじめは五ドルだと言っていたくせに、結局十ユーロも取られた。文句を言う気にもなれなかった。さっさと建物の中に入りたかったのだ。

腹ごしらえがてら、カフェで雨宿りをしたのだが、雨の止む気配はなかった。

諦めてショッピングに向かった。旅行の課題、お土産を買ってしまおう。

貰ったらなかなか嬉しいようなお土産を手に入れると、少しだけ機嫌が直った。だが、それも一瞬のことだった。すぐに気がついた。小さいサイズとはいえ、クレンジングローション七本は重かった。まったく馬鹿みたいだ。

カンヌはショッピング天国でもある。荷物はどんどん増えていった。もうやけくそだったのだ。

そうこうしているうちに、雨脚が弱まってきた。ここまで来たのだから、重たくたってムージャンに行ってやる。

美食の街に期待は高まるばかり。

カンヌから600番のバスに二十分ほど揺られ、ピカソ終焉の地にたどり着いた。

バス停からは少し歩かなくてはいけないようだ。

ナビを頼りに坂を上る。だが、目当ての場所にはたどり着けなかった。

スマートフォンの充電がなくなって、頼りにするものがなくなっても、ひたすら歩きまわった。

ものすごく、ものすごく急な坂道!

山登りにまったく興味のない私だから、その行為は試練以外の何ものでもなかった。こういう時、マゾというのが羨ましい存在
に思えてくる。

いつのまにか晴れて、うんざりするほど暑くなってきた。こういう時は曇りのほうがありがたい。

確かに眺めは素晴らしい。だが、命を削るくらいならもっといい方法があるだろう。

これからムージャンに行く予定の方に忠告する。

あの村をじっくり見たいのなら、何がなんでも車で行くべきだ。そもそも南仏では、車があったほうががぜん楽しめる。せめてカンヌからタクシーに乗ったほうがいいだろう。

貧乏旅行でそんなことはできないというのなら、せめて時間を多めに取ったほうがいい。

ピンポイントで観光するのなら別にいいのかもしれないが、上まで行くつもりなら、徒歩では筋肉痛は覚悟しなくてはならない。

良さそうなレストランには結局行けずじまい。唯一の美食といえば、冷たいパン一枚だ。


旅行には金か時間のどちらかをかけなくてはならないと思い知らされた。

4 comments:

  1. なかなか大変ですね
    好転すること祈ってます
    また旅日記待ってます

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  2. 旅ですね。
    ピカソ終焉の地はお預けですね。
    わくわくです。なんというか、“水曜どうでしょう”みたいな?

    パスポート取ろうかな。。。
    小生は、アルゼンチンで肉を食べ、世界三大歌劇場に行ってみたい。
    彼の地の方々は、朝からステーキを食べるそうですから。(ホントか?)

    が、行くだけでとんでもない額の出費。。。

    とりあえず、比叡山と高山寺と出雲大社でがまん。

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  3. 旅行に限らず、楽しむために必要なのは「時間かカネか」なのかもしれません。どちらも不足している自分には、福島の諸橋近代美術館が殊のほか良かったですね。ピカソが嫌っていたダリのコレクションで有名なところです。ダリ(むしろガラか)の俗っぽさが許容範囲ならぜひ。

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